住みながらの耐震リノベーション
(2021.05.03)
先月 耐震リノベーションの完成見学会を行った「築61年の伝統工法の家」。
こちらのお宅は既存の住宅の約9割を改修・減築という大規模な工事だったのですが お施主様ご家族がお住まいになりながら行いました。
住みながら⁉ どうやって? ・・・工事の流れとともに ご説明いたします。
■ はじまり・計画 ■
このお宅は、上の写真 Aのお住まいに 後から増築したBがくっついた構造になっていました。
当初は、建物全体の耐震補強のみをお考えでしたが お話合いを進めるうちに Aを耐震補強+リノベーション、Bを減築(取壊し)することになりました。
工期は約半年。このような場合、お客様はご自宅近くのアパート等をお借りなり、仮住まいされることが多いのですが、今回のお宅はBに最低限 生活できる水廻り(キッチン・風呂・トイレ)が揃っていた為、住みながらの工事が可能となりました。
■ 工事 ■
まずAから工事を始めていきます。(工事中はBでご生活) そのまま使用しても問題のない梁・柱・壁等は残し、解体していきます。
※ビニールが覆われている部分は 工事を行わない(壁紙・畳などの内装のみ改装)お部屋です
耐震性向上の為、基礎を数箇所 新設。
耐震金物で既存の柱・梁を補強。
新しい柱・床・壁が どんどん できていきます。
瓦も新しく。 古い瓦の下に敷き詰められた土を取り除きます。
屋根下地を新たに施工します。
新しい瓦が葺かれ完了です。
次は外壁です。(ガルバニウム鋼板に変更)
1階やAとBが接している部分は外壁を張らず 一旦このままに。
内部も一部を残し、生活できる状態になったので お施主様 BからAへお引越しです。
移動が完了したらBを減築(取壊し)ます。
重機でメリメリメリ・・・。(この写真は反対側から撮影しています)
境目付近は慎重さが求められる作業となるため 人力で行います。
無事 取壊し完了。
あとは境目部分の施工を行い・・・
残した外壁も張り 完成。
今回の事例では約半年に渡る長い工事となりましたが、お客様のご都合によっては、工事を数期に分けて行う方法もあります。
大がかりなリフォーム・リノベーションをご構想中で色々とお悩みの方、ぜひお気軽にご相談ください。